その昔朱鷺も

稲刈りが盛んな今の季節、あちこちの田んぼに白鷺がたくさん来ています。
隣の市の川の中州がものすごい営巣地になってまして、夕方はそこに戻る鷺が同じ方向に向かって飛んでいます。
恐らく、あまり見たことが無いと思いますが、鷺も群れになって飛びます。
白鳥などと同じようにカギになって飛んだりします。
白鳥ほど大きくはないのですが、カラスよりは大きい白い鳥がざっと３０羽ほどの群れをつくり、あちこちから同じ方向に向かって飛んでいく様は、なかなか素晴らしいです。
で、白くて大きさもだいたい同じなので、その昔は朱鷺がこんなふうに飛んでいたのかしらねぇ、などと思いをはせます。
夕焼けに染まる空を白鷺が飛ぶと、朱鷺色に見えたりするのです。
朱鷺が鷺みたいに飛ぶ日が戻って来るかなぁ、などと思ったりして。
でも、この白鷺たちも、２０年くらい前まではこのあたりでも全く見ない鳥でした。
つまり、田んぼの農薬などで彼らも生活できない土地になっていたのだと思います。
それがなんとか改善して、あちこちで見られるようになってきたのだから、日本中で意識を高めれば、朱鷺も復活するかもしれないなぁ、と淡い期待を抱くのでした。
ま、ぶっちゃけた話、隣の市の営巣地の近くの人は糞害で困っているらしいので、あまりいい話だけではないんですけどね。
それでも、鳥が飛ばない空よりは、飛んでいる空のほうがいいものねぇ。
いつか、カギになって飛んでいる朱鷺を見たいものです。